バンとバンバンの備忘録

いつの間にかCB750の備忘録

北海道ツーリングの思い出

CBを手放した途端に次々と甦る北海道ツーリングの思い出。ちょうど25年前になるが、'96年'97年と2年続けて夏の北海道を一週間走り回ったことを。断捨離中にブラタモリの北海道絶景スペシャルを観てしまったのもある。大雑把ではあるが、その行程も備忘録に残しておこうかと。

 

 

バイク仲間にJR某駅長の息子がいて、そのコネで当時運行していた超人気の『MOTOトレイン』の切符が入手できた。MOTOトレインとは、バイク積載用の貨車2両とライダー専用の寝台車1両で構成される夏季限定の特別列車のこと。これが夜行列車に連結され、上野駅から青函トンネルを通って函館駅までライダーとバイクを運んでくれる。料金はフェリーより高いが時間は早い。フェリーのように天候で運休する心配もほとんど無いし、ライダーは船酔いすることもなく寝ていられるので北海道までの移動は楽だった。(ちなみに、大阪発で日本海経由の『モトとレール』というのもあった)

 

※ MOTOトレインの詳細は日記にも記載しました

https://chorin-note.hatenablog.jp/entry/2021/07/07/204100

 

函館駅到着は翌日の昼過ぎ。バイクを降ろしたりするのに何だかんだと時間がかかり、函館の市場で遅めの昼飯をとった後はそのまま一気に旭川まで走った。北海道は地図で見るより遥かにデカい。当時は函館から最初の高速入口(虻田洞爺湖IC)まで150kmくらいあったので、更に280km先の旭川のキャンプ場に到着したのは23時を回っていた。

 

そこから1年目は北へ向かう。富良野・美瑛を回ってから留萌を経由して稚内へ。帰りは札幌と小樽に寄り道してから登別。2年目は道東を目指し、旭川から北見経由で阿寒摩周国立公園を巡って知床半島へ。更に釧路から南岸沿いに襟裳岬・日高と西へ戻った。毎日キャンプだったが、どちらの年も最終泊だけは登別に宿を取って布団で就寝。函館までまだ200kmくらい残っているのに、列車の時間に間に合わせるように一般道を急がなければならないハードな最終日が待っていたから。

 

もちろん要所要所での思い出は沢山あるけれど、印象的にはただただ走るだけのツーリングだった。実際には往復の列車で2泊してるので実質5日間で1,800kmを走破したことになる。1日平均360kmの移動だが、高速使用は初日の旭川行きと一年目の札幌〜小樽だけ(最終日も室蘭あたりから虻田洞爺湖ICまで乗ったかも)。道北と道東で2回に分けたとはいえ、北海道を一週間で楽しもうなんてあまりにも欲張りで無謀な計画だった。そして一番記憶に残っているのが上野駅から帰宅するときのこと。ビルに囲まれた首都高からの景色が模型のジオラマのように思えてきて、走りながら『何で帰って来ちゃったんだろ… 』という強烈な後悔に襲われた。それほどまでに北海道はいろいろな意味で雄大だった。

 

 

まだ行ってみたい所が沢山あるんだよな。北東部のオホーツク海沿岸の道とか、根室海峡に突き出して両側を海に挟まれた野付半島とか、具合が悪くなって駅のベンチで寝てて置いてきぼりくらった美瑛の丘とか。たぶん今を逃すと一生行けないんだろうなぁ。行ってこようかなー、車で北海道。

 

そして、戻らない…ってのもアリかもな。