バンとバンバンの備忘録

いつの間にかCB750の備忘録

スプロケットと速度

スプロケのことを考えて減速比を丁数ごとに比べてみたこともあり、暇なのでエンジン回転数と速度の関係を計算してみた。

 

タイヤはダンロップのGPR-300、リアのサイズは150/70ZR17で外径はカタログ記載の644mmで計算。車重等による偏平での外径変化は考えない。スプロケがノーマルのままなら各減速比は以下の通り。

 

 

1次減速比 : 41T / 73T → 1.780

 

変速比

1速 : 14T / 42T → 3.000

2速 : 18T / 37T → 2.055

3速 : 22T / 34T → 1.545

4速 : 25T / 31T → 1.240

5速 : 27T / 29T → 1.074

 

2次減速比 : 15T / 39T → 2.600

 

 

尚、1次減速比のクランクシャフト側の歯数41Tは推測。Webで見つけたクラッチアウターの画像で歯数を数えたら73Tだったので、CB750のカタログに記載されている減速比1.780から逆算した。たぶん41Tで間違いない。トランスミッションの歯数はパーツカタログから拾ってみた。

 

さて、エンジン回転と速度の関係。大抵の場合は高速走行時のエンジン回転数が気になると思うけど、理解しやすくする為にまずはリアタイヤの回転数を導く。簡単に言うとエンジン回転数 × 各ギア比 (減速比の数値は割り算を逆にしているので、これを用いるなら計算も割り算で)。例えば、5速で3000rpmの場合のリアタイヤ回転数は以下の通り。

 

3000 × 41/73 × 27/29 × 15/39 = 603.3574回転

(3000 ÷ 1.780 ÷ 1.074 ÷ 2.600 = 603.564回転)

※ 誤差を少なくする為にも、上記のようにカタログの減速比の数値で割り算するより歯数での分数計算の方が良い。より正確な値が出せる。

 

この回転数の単位はエンジンと一緒、つまりrpmリアタイヤが毎分何回転するかを表している。これをタイヤの外周(外径 × π=3.1416)に掛けると1分間に進む距離になる。速度はkmなので、外径 644mm = 0.000644km で計算。更に60(分)を掛けると1時間に進む距離、つまり時速(km/h)となる。

 

(0.000644 × 3.1416) × 603.3574 × 60 = 73.2424km/h

 

5速 - 3000rpm での速度は約73km/hということになるワケで、逆算すれば速度からエンジン回転数も求められる。まあ、そんな計算をするのは面倒くさいと思うので、スプロケの歯数以外を計算済みにして公式を作ってみた。気になっている方はどうぞ計算してみてください。(こんなまわりくどい解説をしてるところが暇人の証だな)

 

 

フロントのスプロケットがノーマル(15T)の場合

◆ 速度 = 回転数 ÷ リアスプロケ歯数 × 0.9521

◆ 回転数 = 速度 × リアスプロケ歯数 × 1.0502

 

フロントのスプロケットを16丁にした場合

◆ 速度 = 回転数 ÷ リアスプロケ歯数 × 1.0156

◆ 回転数 = 速度 × リアスプロケ歯数 × 0.9846

 

 

ノーマル(15T -39T)なら5速で…

80km/h → 3277rpm

100km/h → 4096rpm ということになる。

 

16T - 42T にすると…

80km/h → 3308rpm

100km/h → 4135rpm と大きくは変わらない。

 

これはあくまでも理論値でタイヤの摩耗や空気圧の違いでも誤差は出る。でもまあ、スプロケット交換で歯数を迷ったらこんな感じで計算してノーマルと比べてみればいいのです。当然リアスプロケットが大きくなれば低速型(加速重視)、小さくなれば高速巡航でエンジン回転を抑えることができる。

 

 

参考までに高回転での速度も計算してみると…

 

最大トルク付近の7500rpmで 183.1km/h

最高出力を叩き出す8500rpmで 207.5km/h

レッドゾーンに入る9200rpmで 224.6km/h

(いずれもノーマルの 15T -39T で5速の場合)

 

※ 理論上はこうなるが、空気抵抗や機械損失等の影響で残念ながらこの速度にはならない。

 

 

余談になるが、教習車はトランスミッションのギア設定が違うので当てはまりません。ただし初期型(RC42-115xxxx)だけはノーマルと同じ。二代目以降(RC42-120xxxx、130xxxx)は特殊な設定となる。一次減速比から二次減速比まで含めたトータルの減速比が、1速ではノーマルより低くて、2速と3速は異様に離れてる。例えるなら6速ミッションの3速が抜けているような感じ。つまり2速を引っ張らないと3速が使えない。低速小回りが多いジムカーナなんかだと扱いやすいのかもね。

※ 赤白カラーになったRC42-140xxxx以降は未確認

 

あぁ、そうだ。教習車とノーマルの違いも備忘録にまとめておこう。